最近ではむしろACの広告を見る方が珍しくなった。
小さな余震では動じなくなった。計画停電はいつの間にか終わっていた。
ぼくが良く使う路線はもう結構前から通常ダイヤで運行している。
車内の電気が消えているのが当たり前で、駅のエスカレータの前には黄色と黒のテープが貼られている。
あの日以降、日本に住む多くの人の中で何かが決定的に変わってしまったんだと思う。
とりとめもなく続いていた文章に句点あるいは読点を打つように。
どちらにしろ、一度足を止めて一息ついて、そしてまた歩きださなければならない。
スッと伸びた話の先端を自分に向けると、ここ数週間でいろんなものが劇的に変わってしまった。
習慣だったことのひとつが無くなり、代わりにひとつが増えた。
ケータイをあまり持ち歩かなくなった。
また本を少しずつ読むようになった。
たぶんプレステのゲームだとちょうどこの辺りで「ディスクを取り替えてください」と
画面に表示される頃なんだろう。句点は打った。
ハイ、じゃあ、次のマルまで大きな声で読んでください。